はちこの終活記録

2018年春に急性骨髄性白血病で亡くなった母のおかしな闘病生活と不思議な終活記録を残してみたいと思います。

骨髄検査

入院したその日はいろいろな検査がありましたが、中でも目玉なのはやはり「骨髄検査」でした。初めての体験だし、ネット検索しても痛いとか辛いとかの情報しか出てこない!

午後イチで検査室に向かい、私は病室でヤキモキしながら待っていました。検査室に迎えに行った方が良いのかな?車椅子で帰ってくるのかな?なんて思っていたら、意外に早く、しかも元気に歩いて「ただいまー!」と笑いながら戻ってきたのでビックリ!

「先生と喋ってたら気づかないうちに終わってた」って、どんだけ鈍感なんですかー!先生が上手なのか?母にとって骨髄検査は全く苦にならない検査のようでした。これから何度も受けなくてはならないであろう検査だけに、苦にならないのは良かったのかも?

でも、この検査の後、母のお尻は真っ青に変色するハメに!それだけ血液の状態が悪かったのかもしれません。「記念写真撮って!」とスマホを差し出し、呑気に青いお尻の写真を撮っていましたが、、、グロいので掲載は控えます。

この後、治験薬による治療のため転院したのですが、転院先の病院でも全く苦にならなかったので、、、きっと鈍感だったのかもね?

ワースト記録更新?

海外旅行にでも行くような大きなスーツケースを引っさげて、いよいよ入院生活スタート!

大学病院の診療体制は、主治医が2名に研修医が1名つく3人体制でした。メインで診てくれるのはNo,2の主治医の先生で要所要所でNo,1の先生が来てくれます。1日に何度も様子を見に来てくれるのは研修医の先生で、母はこの研修医の先生が大のお気に入りでした。研修医にしては落ち着いてるよね?なんて話していたら、普通の大学を出てサラリーマン経験を経てから医師を目指したんだそうで、一児のパパでもあると聞いてビックリでした。社会経験があるからか、患者への接し方も上手で細かく気にかけてくれる本当に素敵な先生でした。今頃どうされているのかな?きっと立派なお医者様になられていることと思います。

さて、入院生活がスタートした母ですが、1日単位で血液の状態がドンドン悪くなっているようで、入院した日の採血結果は病院のワースト記録を更新するほど最悪の状態だったそうです。本人はお気に入りの研修医の先生と冗談言ってケラケラ笑って相変わらず元気一杯なのですが、、、あと数日遅かったらアウト!こんな状態で入院してくる人は滅多にいないと言わていました。

最高学府とも言われる所、、、お勉強での記録更新は出来ないからってそんなワースト記録を更新しなくてもいいのにね、、、。

白血病確定

悶々としながらも穏やかなお正月を過ごし、年明け早々、検査結果を聞きに大学病院へ行きました。ナント、骨髄異形成症候群を越えて急性骨髄性白血病の診断が確定!

 

明後日からの入院を言い渡されて帰宅したら病院から電話が入り、診察室前に行った血液検査の結果が悪過ぎるから明日の朝一番で入院した下さいと!!!

この時点でも自覚症状なく、昨日もばば孫コンビでショッピングモールの本屋さんへ行ってたくらいなんですが?おかしいなー?

 

家族内にしばらく入院した人もいなかったので、何を用意したら良いのやら?病院から貰った冊子を頼りに必要なものを揃え、大型スーパーにパジャマや下着などを買い揃えに行ったり大騒ぎでした。

 

テレビドラマ等で見る白血病というと、鼻血が出たり発熱だったりと様々な症状が見られるようですが、そういった症状が全くない母だったので、この時点でもまだ半信半疑でした。

こうして2016年は新年早々から闘病生活のスタートとなったのでした。

 

初めての大学病院

12月半ば、かかりつけのお医者様の紹介状を持って大学病院で検査を受けてきました。

 

病院の入り口には本日の予約患者数が掲示されていて、4000人近い数字に唖然!いったい何時間待たさせるののやら、、、と気が遠くなったのを覚えています。 そして、病院の中はまさに迷路!受付を済ませ、指定された順番に様々な検査項目を回りました。地図と検査室の番号を頼りに院内をグルグル、、、

 

一番驚いたのは血液検査のコーナーで、外待合室で待ち、番号が表示されたら中待合室へ移動、採血のカウンターはまさに銀行の窓口みたいな番号表示でピンポーンと自分の番号が表示されたカウンターで採血検査を受けます。ここは採血銀行?そんなイメージでした。

 

最終的に血液内科でも外待合室、中待合室と経て診察室へ、、、診察室もずらーっと扉が並んでいて、うっかり違う部屋に入ってしまいそうな扉だらけの中待合室でした。診察室には母一人で入りましたが、出てくるなり「イケメンの先生だった!」とちょっと嬉しそう?そんな場合じゃないっていうのに! 再診予定は年明けとなり、ちょっと引っかかりのあるお正月を過ごしたのでした。

始まりは定期検診

母は、糖尿病、高血圧でもう何年もかかりつけのお医者様にかかっていました。定期的に血液検査等の定期検診を受けていましたが、2015年の12月にお医者様から「血液検査検査の結果の推移を見ると、大きな病院で検査をしてみた方が良いかもしれない。骨髄異形成症候群の可能性がある。」と突然の衝撃の診断が下されました。

骨髄異形成症候群をネットで調べてみると、白血病の前段階の病気だとか、、、白血病?身内に白血病になった人なんて聞かないし、何よりも本人は全く元気で何の自覚症状もないそうで、無理をしている様子も無いし、先生の勘違いじゃない?そんな風に軽く思っていました。

でも、そう言われた以上検査をしないわけにもいかないし、、、というわけで、近くの総合病院へ行くのかな?と思いきや「どうせならもっと大きな病院行っておいでよ」と言われ、大きな大きな国立病院へ行くことになったのでした。

後になって分かったことですが、この時、検査を勧めてくれたお医者様は、この年の春先に悪性リンパ腫にかかっていたそうです。そして、母より早く昨年他界されたそうですが、病名は違えど同じ血液のガン、、、そんなこともあって血液検査の数値の異変にいち早く気づいて下さったのかもしれないと長くお世話になっていたかかりつけのお医者様に改めて感謝したのでした。