白血病の再発
約4ヶ月の入院生活の繰り返しを経て退院し、退院後は月に一度の定期検診に通うようになりました。
退院以来、旅行に行ったり、買い物や食事に行ったり、外ではマスクをするようになった事以外は今までとなんら変わらない生活を過ごしていました。遺伝子検査の結果が頭の片隅にはありましたが、全然元気だし、このまま治っちゃうんじゃない?なんて思っていたくらいでした。
がしかし、秋になって数値に異変が💦芽球が出てきてしまったのです。退院してからわずか半年で再発してしまうとは思いませんでした。定期検診の翌日から再発による入院生活のスタートです💦そんなに急にベッドが空いているのかな?と思ってしまいますが、白血病は早い対処が必要なので、いつでも入院できる体制が用意されているみたいです。有難いことですね。
しかし、再入院となった大学病院で治験薬による治療を試してみてはどうか?とのお話を頂いたのでした。治験薬での治療には、転院の必要があったのですが、転院先が我が家にとってはとても縁のある病院だったのでビックリ‼️ただ大学病院は我が家からすぐ近く、転院先は電車で30分位はかかるので、母の中では家族の負担を考え躊躇する気持ちがあったようです。でも、そんな縁のある病院だったことが決め手となり治験薬による治療を受けることになりました。
治験を受けるに当たっては、事前の審査で適合するかどうか?適合して転院してからも、様々な検査があり、再発が確定してから治験薬での治療が実際にスタートするまでに2〜3週間かかった気がします。その間も血液の数値は悪化してくるし、ヤキモキした期間でした。
無菌室
白血病で抗がん剤治療をすると血球の数値が極端に低い期間は無菌室やクリーンルームといった感染予防が徹底したお部屋で過ごすことになります。
母が初めて入院した時は普通の2人部屋で、抗がん剤治療が始まってからも無菌室の空きが暫くなかったので普通の病室でベッドにテントみたいな空気清浄機の大型版?みたいなものを設置されて過ごしていました。1クール目は結局、無菌室に入らずこの大型空気清浄機?で凌ぎ、2クール目からは無菌室に入りました。
最初にかかった大学病院では、無菌室には個室タイプと大部屋タイプがありました。個室はより重篤な方が入っているみたい?母は4人部屋は嫌だと抵抗していましたが、看護師さんがお部屋見学ツアーをしてくれて見に行ったら2人部屋の普通病室より広々していて、アッサリとここならOK🙆♀️と、、、😅
廊下からは二重扉になっていて、入札前には必ず手の消毒をしてマスクをしないと入れません。部屋の天井に大きな空気清浄機が組み込まれているようで、ゴーっという音が常にしている感じでしたが、特に耳障りな程度でもなく、逆に周囲の雑音が目立たなくなるみたいで良いのかも?という感じでした。でも無菌室なのに、廊下との間の前室にお風呂とトイレがあり、こちらは4人で共用です。一番菌がありそうな所が共用なのはなぜなんだろう?😅
大学病院ではこれらの無菌室の他に別のフロアに移植治療のためのもっと高度な無菌室もあるそうです。1つの空間にベッドやトイレもあってガラス越しの面会になるようなタイプのお部屋のようですが、こちらのお部屋にお世話になる事はありませんでした。
再発後は治験薬による治療を行う為に転院しましたが、転院先の病院では無菌室はヘパルームと呼ばれて全てが個室でした。ユニットバスも併設されていて広々としたお部屋です。母はこのタイプのお部屋にお世話になったのが一番多かったかな?最長で5ヶ月くらい占拠していたかも😅この病院にも移植用の無菌室が2部屋ありました。
病院では長期間の入院になると、保険だか補助金だか?の関係で一度退院して直ぐに再入院にさせられるケースがあると聞いたことがあり、実際、大学病院の方ではそういうスタンスだったようです。しかし、転院先の病院はそんな事はなく、必要な期間ずっと継続して入院して貰っていて構いませんよと言ってくれて、国立との違いなのかなー?なんて思ったのでした。
夏目雅子ひまわり基金
ウィッグネタのついでにもう一つ💕
母は2つのウィッグを作りましたが、そもそも脱毛量も少なめで、すぐに生えてくるタイプのようで、その後は脱毛の症状が出ない治療法を選択したため、実際にウィッグを使用したのはどちらもほんの数回程度でした。
母の葬儀後、片付けをしている最中に、このウィッグどうしよう、捨ててしまうのも勿体無いけど、使う人もいないよね😅いざという時にとっておく?いろいろ考えていたら、「夏目雅子ひまわり基金」という団体で医療用ウィッグの貸し出しを行っており、ウィッグの寄付を受け付けてくれる事を知りました。
早速連絡を取り、さほど遠い場所でもなかったのでウィッグと関連用品一式、気持ちばかりの寄付金をお届けしてきました。可愛らしいひまわりのバッジと冊子を頂きましたが、冊子にはウィッグを借りた人からのお手紙が紹介されていて、ウィッグが役立つことを実感💕無駄にならなくて良かったです。
医療用ウィッグ
白血病に限らず、抗ガン剤治療の副作用として脱毛という問題があります。
母の場合、1クール目の抗ガン剤治療では殆ど脱毛は見られず、2クール目にややそうかな?3クール目で脱毛の症状がハッキリ見られるようになる感じだったので、最盛期?にも全くツルツルという状態にはならずに済みました。
でも、初めての経験で、どの程度の脱毛になるのかも分からないので、1クール目が終わって退院する病院からの帰り道にデパートによりフォンテーヌでウィッグを作りました。
ウィッグもピンキリ!Amazonでもビックリするくらい安かったりファッショナブルなウィッグが売っていましたが、母はシルバーヘア💦リーズナブルなシルバーヘアのウィッグは見かけなかった気がします。
フォンテーヌでも人毛で作るか人工毛で作るかで値段が倍近く違ったり、色、ヘアスタイル、いろいろありましたが、今の状態と近いものが良いという希望でシルバーヘアのショートカットのウィッグを注文しました。驚いたことに1週間もかからずに出来上がり、試着して希望に近くなるようにカットや調整をして貰いました。お値段は25万円くらいだったかな?
がしかし!現状がベリーショートなので、どうしてもこのウィッグだと毛量が多く感じられるようで「納得がいかなーい!」と、、、確かに今までの母のイメージとはちょっと違うヘアスタイル😅
そんな時出会ったのが、病院に販売に来ていた医療用ウィッグ屋さんの男性用ウィッグでした。かぶってみると、確かにこっちの方が母らしい😅しかも、コレ(現物)が良いとサンプルで持ってきていたウィッグをお買い上げ💰男性用のウィッグがあるとは意外でした😅こちらのウィッグは、医療用ウィッグのメーカーの物だからか?19万円程度だったと思います。
抗ガン剤治療による脱毛で必要となるウィッグ、見た目の問題であり直接的に身体への影響があるものではないからなのか?ウィッグは医療費控除の対象にならないケースが殆どだそうです。ウィッグは高額だし、欲しくてもなかなか手が出ない人も居ると思います。2人に1人がガンにかかると言われている昨今、精神面を支えるためにもウィッグは必需品だと思います。医療用ウィッグならば控除対象にしてくれても良いのになぁと思うこの頃です。
輸血
抗ガン剤治療が始まって1週間くらいすると血球の数値が低下してきます。芽球の数値も下がりますがヘモグロビンや血小板、赤血球なども下がり輸血が必要になってきます。
今まで、街中で献血の活動を目にしたことはあるものの、私も母も家族の誰しもが献血をしたことがありませんでした。献血された血液には使用期限があり、決して長い期限ではないのでコンスタントな献血が必要となります。
母はいつでも必要な時に必要なだけの輸血を受けることが出来ました。私達のような無関心な家族がいる一方で、こうして輸血を必要としている人のために献血に協力してくれる方がいることに心から感謝し、今まで献血に無関心でいたことをとても恥ずかしく感じました。
高齢者白血病の治療
入院翌日の午後から抗がん剤治療が始まりました。
治療開始にあたり主治医の先生方が説明をしてくれましたが、母の年齢は70歳なのでミニ移植を含む移植治療は対象外とのことで、一般的な抗がん剤による治療を行うとのことでした。それも、高齢者向けなので本来の薬の量よりずっと少ない量での治療になります。高齢者とはいえ、そんな少ない量の薬で効果あるのかな?と思いましたが、見事に1クール目で芽球はなくなりました。
記憶が定かではありませんがキロサイドという抗がん剤を5日間投与して、徐々に血球の数値が下がっていくので、その回復を待って一度退院。これを3クール行いました。退院といっても2〜3日自宅に戻れるだけで、すぐに次クールの治療が始まります。だいたい1クールあたりの入院日数は1ヶ月程度でした。1クール目で芽球が無くなったのならもう終わりで良いのでは?と思いましたが、駄目押しのために最低でもあと2クールは行うようです。2クール目には、退院が見えてきた頃に脳への転移を防ぐための抗がん剤投与が追加されたので、他クールより少し長めの入院でした。
白血病の治療は悪い部分を切って終わりというものではなく、抗がん剤によって低下した血球の回復が遅い人もいるし、血球が下がっている時に感染症を起こしてしまう場合もあるので、そうなると当然ながら入院は長引きます。白血病は他のガン治療に比べて入院日数が長いのかな?という気がしました。
母は幸い感染症を起こすことはありませんでしたが、まさに血球の回復が遅い人だったので「私って奥ゆかしいのよ〜💕」なんて冗談を言っていましたが、新年早々から治療を始めて正式に退院出来たのは4月半ばでした。